成人の歯周病について

こんにちは、いつも伊井歯科クリニックのブログを見ていただきありがとうございます。よく耳にする歯周病について書かせて頂きます。

■成人の8割が歯周病？

 歯周病は高齢の人がかかる病気、という認識はもう古いです。現状、歯周病は日本人の成人の約8割がかかっているといわれている病気であり、「国民病」といっても過言ではありません。今回はそんな歯周病の原因や症状、たくさんの人がかかりやすい理由などをわかりやすく解説します。

 

▼自覚しにくい病気

 歯周病は歯肉炎（しにくえん）と歯周炎（ししゅうえん）の2つに分けることができ、前者は歯茎の腫れが主な症状です。痛みが生じることはまずないため、気付かない人が大半といえます。それだけに「沈黙の病気」とも呼ばれ、自覚する頃には歯周炎へと移行しているケースも珍しくないのです。

 

▼細菌感染症の一種

 歯周病も虫歯と同様、細菌に感染することで発症する病気です。ただ、清潔でツルツルとした歯面には定着できないので、歯垢や歯石を溜めこまなければ発症するリスクも大きく減少します。また、ご家族やパートナーが歯周病にかかっていないことも、この病気を予防する上で重要となります。

 

▼歯周病治療を受けているのは一部の人

 冒頭でも述べたように、歯周病にかかっている人はものすごく多いのですが、歯科医院で歯周病治療を受けている人はほんの一部に限られます。やはり、虫歯と同じで“我慢できない痛み”が生じなければ、歯科への受診を先延ばしにしてしまうようなのです。けれども、歯周病を重症化させると、歯を失うだけでなく、糖尿病や心筋梗塞、誤嚥性肺炎といった全身の病気にまで発展しかねないため、軽度の段階で治療を受けるのが望ましいといえます。

 

▼まとめ

このように、歯周病は感染症の一種であり、自覚しにくい病気であることから、日本人の国民病になっているのが現状です。放置するとより深刻な病気を誘発してしまうので、歯茎の腫れやブラッシング後の出血などに気付いたら、すぐに当院までご連絡ください。まずは精密に検査いたします。

医療法人博優会　伊井歯科クリニック 理事長　伊井博樹