ジルコニアのメリットとデメリット

 

 

こんにちは、いつも伊井歯科クリニックのブログを見ていただきありがとうございます。

人工歯の材料として使用できる「ジルコニア」は、従来のセラミックやレジンにはない特徴があります。今回はそんなジルコニアのメリット・デメリットに焦点を当ててわかりやすく解説します。

 

▼ジルコニアのメリット

 ◎強度が極めて高い

ジルコニアは金属に匹敵するほどの強度を備えた材料です。セラミックの一種ではあるものの、噛む力が強くても割れることはまずありません。つまり、強い力がかかりやすい奥歯にも問題なく適応できるのです。

 

◎白くて汚れにくい

 セラミックの一種であるジルコニアは、天然歯の色を再現しやすいです。しかも、汚れや臭いを吸着しにくいというメリットもあります。美しく、清潔な状態を保ちやすいのです。

 

◎金属アレルギーのリスクがない

ジルコニアを含むセラミックのみで治療した場合は、当然ですが金属アレルギーのリスクがゼロとなります。歯茎に金属色が沈着するメタルタトゥーも起こりません。

 

◎虫歯の再発リスクが低い

 セラミックであるジルコニアは、歯質との適合性が高く、しっかり接着することができるので細菌が入り込みにくいです。その結果、人工歯の寿命が長くなるだけでなく、虫歯の再発リスクも低くなります。

 

 

▼ジルコニアのデメリット

 ◎保険が適用されない

 ジルコニアは素晴らしい歯科材料ですが、現状、保険が適用されません。これはジルコニアに限らず、セラミック全般にいえることです。

 

◎噛み合う歯を傷つけることがある

 ジルコニアのメリットでもある「強度の高さ」は、場合によってデメリットとにもなり得ます。噛み合わせの状態をきちんと調整しないと、天然の歯を傷つけてしまうおそれがあるからです。この点は咬合調整をきちんと行うことで解消できます。その他、ジルコニアには標準的なセラミックよりも透明度に劣る、というデメリットが挙げられます。

 

▼まとめ

 このように、セラミックの一種であるジルコニアには、この材料ならではのメリット・デメリットがあります。詰め物・被せ物の材料を選択する際には、その点も踏まえて慎重に検討しましょう。

 

医療法人博優会　伊井歯科クリニック 理事長　伊井博樹