訪問歯科における義歯治療への取り組み

みなさんこんにちは

医療法人博優会伊井歯科クリニック理事長の伊井博樹です。

今回は訪問歯科についてのお話の2回目、「訪問歯科における義歯治療への取り組み」についてお話しををさせていただきます。

伊井歯科クリニックでは訪問歯科診療を行っています。ご家族の方や居宅介護支援事務所のケアマネージャー様、老人ホームの担当者様から依頼を受けて訪問診療にお伺いすることが多いのですが、訪問理由として義歯で困っている患者様が多いという特徴があります。多くの場合「噛めない」「すぐ外れる」といった訴えでお伺いしますが、その他に「他の歯医者さんに調整を行ってもらっているがなかなか噛めるようにならない」という内容で、入れ歯の診療だけ担当させていただくこともあります。

ここ最近日本の歯科医療においては、口腔ケアの推進により歯が残るようになったことから総義歯治療の頻度は大きく減少いたしました。一方、２０年以前と比べて歯周病に罹患してもすぐには歯を抜かずギリギリまで残すようになったことから、歯を支える骨がその間に溶けてしまい、抜かなければいけなくなったときには顎堤(入れ歯を乗せるための土手)が大きく痩せてしまう、そのため全部歯が喪失して総義歯を製作する際には顎堤がほとんどなくなってしまい義歯治療が難しくなるという傾向が多く見られるようになってきました。そのため、総義歯治療の経験数が少ないうちから難症例に対応しないといけない歯科医師の先生が確率的に高くなってしまうことから義歯治療、特に総義歯治療が多くの歯科医師にとって難しくなってきているように感じます。

このような状況下で、少しでも、入れ歯で困っている患者様およびそのご家族様、利用者様の食事レベルをあげたいと考えている施設様やケアマネージャー様、また、義歯で悩んでいらっしゃる先生方のために「総義歯専門訪問歯科」を立ち上げました。現在（R2.6.15現在)は要支援レベル１から要介護レベル3の患者様に対して義歯治療を行なっております。「BPS義歯国際ライセンス保有者」「下顎吸着義歯インストラクター」「有床義歯学会指導医」「アメリカ補綴学会国際委員」の伊井が入れ歯で困っている皆さまのお役に立てるよう全力で対応いたします。当たり前のことですが保険診療も100%の力で行います。手を抜くことはありません。

入れ歯でお悩みの方はお気軽にご相談ください。