歯周病と全身の関係性！？

 

 

こんにちは。いつも伊井歯科クリニックのブログを見ていただきありがとうございます。

前回に引き続き歯周病について詳しくお話させて頂きます。

 

■歯周病と全身の関係性！？

 歯周病は歯茎の腫れから始まる病気ですが、進行する過程で歯茎が下がり、顎の骨が破壊され、末期症状としては歯が抜け落ちます。さらに重症化させると、さまざまな全身疾患のリスクを引き上げることをご存知でしょうか？今回はそんな歯周病と全身の病気との関係性についてわかりやすく解説します。

 

▼高齢の方は誤嚥性肺炎に要注意

 高齢の方は、飲み込む力が衰えることでよく“誤嚥（ごえん）”をしてしまいます。食べ物などを食道ではなく気道に飲み込んでしまう現象で、お口の中で歯周病菌が繁殖していると肺炎を引き起こすことがあるため要注意です。飲み込む力を鍛えるとともに、歯周病菌の繁殖を抑えるように努めましょう。

 

▼歯周病菌が血管に入り込むと？

 深い歯周ポケットが形成されると、そこで歯周病菌が繁殖して、歯茎の血管へと入り込んでしまいます。その結果、動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞といった血管の病気を引き起こすのです。また、血液中の炎症性物質の濃度が高くなると、血糖値を下げるインスリンの効果が弱まり、糖尿病のリスクが上昇する点にも注意しなければなりません。

 

▼早産・低体重児出産の原因にもなる

 妊娠中の女性が歯周病を悪化させ、血流に乗った歯周病菌が子宮へと到達すると、早産・低体重児出産のリスクを上昇させます。これは子宮においても炎症反応が誘発されるからです。しかも妊婦さんは普段よりも歯周病にかかりやすくなっていることから、より一層、口腔ケアに力を入れる必要があるといえるのです。

 

▼まとめ

 このように、歯周病は肺炎や心疾患、糖尿病など、深刻な全身の病気のリスクを著しく上昇させることがある病気なので、可能な限り予防に努めましょう。万が一、歯周病にかかってしまったとしても、早期に治療を開始することで、全身への影響は最小限に抑えられます。3ヶ月に1ヶ月くらいの頻度で定期検診を受けていれば、歯周病の重症化は防止できますよ。

 

 

医療法人博優会　伊井歯科クリニック 理事長　伊井博樹